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講演内容・動画

講演 3

「健康長寿における地域医師会の貢献及び高齢者の在宅医療と地域医療支援に向けた病院の変革(地域包括ケア)」

鈴木 邦彦

日本医師会 常任理事

現在の日本は少子高齢化により医療提供体制のパラダイムシフトが起きている。  高齢者は複数の疾患を有し、一つの疾患がよくなっても他の病気が悪化しながら徐々に虚弱になることが多く、その結果医療と介護サービスが同時に必要となるケースが増加する。こうした状況に対応するため、戦後のベビーブーム世代(約800万人)が全員75歳以上となる2025年に向け構築を進めているのが地域包括ケアシステムである。  日本ではこれまで急性期の大病院を頂点として、そこから回復期病院、地域のかかりつけ医という垂直の連携が中心であった。しかし地域包括ケアシステムにおいては、かかりつけ医をリーダーとして、地域の診療所、有床診療所、中小病院、さらには訪問看護や介護支援専門員、地域包括支援センター、介護施設も含めた水平の連携が中心になる。  地域包括ケアシステムを構築するためには行政と医師会が車の両輪となる必要があり、多職種連携のまとめ役として医師会とかかりつけ医の役割が重要になることから、日本医師会では2016年4月より「日医かかりつけ医機能研修制度」を開始した。  本日の講演ではこうした日本の最新の動向を概説する。