講演内容・動画

講演 4
「地域医療の最前線で-イノベーションによる前進と状況による制約」

ジェシー・バンプ
ハーバード大学T.H. Chan 公衆衛生大学院 武見国際保健プログラム事務局長 国際保健政策講師 (武見フェロー)

公衆衛生に関わる多くの人々にとって、地域とは、医療システムが提供すべきサービスを概念化する際の第一の基準点である。この考え方は、1978年、すべての人々に健康を求めたアルマ・アタ宣言に具体化されている。これは、ニーズが表われる第一段階、および医療サービスの提供により公正性を維持するための第一段階としての地域社会の重要性を強調したものであった。イノベーションは長年にわたり、この地域中心の医療システムというビジョンを実現するための重要な経路のひとつとして認識されてきた。  本講演では、地域医療問題の解決策としてのイノベーションの利点と限界を探り、それが可能なことと可能でないことが何かを分析する。イノベーションは、コミュニケーション技術の向上により、情報問題の解決に役立ち、単純化された技術の開発により、提供できるサービスを拡大することができる。しかし、イノベーションは、倫理や公平性の問題に取り組む上で様々な課題に直面しており、人的資源の限界への影響は限られており、医療成果の決定要因である物理的、社会的、経済的状況を簡単に変えることもできない。

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